'11・初秋 南アルプス・仙丈ヶ岳登山

〜 北沢峠 − 大滝頭 − 小仙丈ヶ岳 − 仙丈ヶ岳 −
仙丈小屋 − 馬ノ背ヒュッテ − 大滝頭 − 北沢峠

'11/09/10



 日帰りで南アの仙丈ヶ岳に行ってきました。
週末の天候不順、俺の体調不良で、立山-薬師縦走以来、約1ヵ月ぶりの山行です。

まずは女王様。やっつけ仕事でごめんなさい。
高山植物で有名な仙丈ヶ岳は、南アルプスの女王と呼ばれている。
それを、南ア北部でまだ踏んでない山だから、とりあえずやっつけで踏みに行くか、と言う大変失礼な理由から行ってしまったことをお許しくださいませ〜。(^_^;)

過去に甲斐駒、北岳行った時は、芦安から山梨交通のバスで行ったが、もう山交は二度と勘弁なので、今回は遠回りだが伊那側の仙流荘から行くことにした。
まぁ北沢峠までは乗り換えなく、1本のバスで行けるのがいいしね。

(参照) ’07・夏 南アルプス・甲斐駒ヶ岳登山
(参照) ’07・秋 紅葉の南アルプス・北岳、間ノ岳登山

 

カシミール3Dで今回のコースを記します。
北沢峠から大滝頭まで登り、そこから時計回りで周回するルートです。

(参考)yahoo地図(仙丈ヶ岳周辺)

 

高低差をチェック。

登りの小仙丈ヶ岳までの直登が結構キツそうですね。
帰りは楽そうだ。

 

21時半にいつものように前夜横浜自宅を出発するも、不純な動機により女王様を怒らせてしまった天罰なのか、伊那インターに向かう中央道で、俺も妻も今までにない睡魔にやられ、我慢できず八ヶ岳P.A.で仮眠。
23時過ぎから20〜30分の仮眠のつもりが、ふと目を覚ますと4時過ぎ。
ん?ここはどこ?状態。
始発バスは6時。あ〜、間に合わないか〜。
しかもいつもは止めるエンジンも、付けっぱなしでガスもギリギリ。諏訪湖S.A.で給油を余儀なく。

伊那I.C.で下り、途中コンビニで食糧を買い込み、仙流荘駐車場には5時40分に到着。
余裕で間に合いました。
心配された駐車場もまだまだ余裕でした。
が、既にバス停には長蛇の列。
始発は6時のはずだが、既に登山客を乗せて次から次へ出発している。
臨時便を出してるとのこと。

 

 

北沢峠までのバスチケットを買い、俺らも行列に並びます。
¥1100+手荷物料¥200の2人往復で、¥5200もかかりました。
次の便は6時5分になります、とのこと。当初予定していた時間の通りです。

こちらの伊那市営バスは、並んだ皆さんが全員乗れるまで臨時を出すとのこと。
素晴らしい!!どこぞのヤマコーとはえらい違いだわ。
未だにあのポケットに手を突っ込んだまま、ガムクチャクチャさせながらのクソオヤジの接客態度にムカついてきます。(-_-メ)

 

 

07:00
仙流荘から約1時間で北沢峠(2032m)に到着。
甲斐駒ケ岳、仙丈ヶ岳登山の拠点で、山梨側の広河原から来るバスも加わり、凄い人です。

長衛荘懐かしいですね〜。リフォームされてきれいになってるし。
2007年甲斐駒登った後、バスの時間を間違えて乗れず、この山小屋に泊まったな〜。
初めての本格山小屋デビューでした。

 

 

07:15
仙丈ヶ岳に向け、登山口をスタート。
いい天気で、木漏れ日が気持ちいいです。

下山時のバス最終は16時。
9時間近くあるから余裕でピストンできるでしょう。

 

 

バスの到着時刻に登山者が集中するので、結構な人が数珠つなぎになってます。
バスで到着後、30分くらい遅らせれば混雑は少ないでしょうが、最終バスまでに下りて来る必要があるので、そんなことも言ってられず。

 

 

08:01
三合目に到着。
9月も半ばになるのに暑すぎます。10分休憩。

高度差約100m毎に何合目の道標を振ってくれています。
樹林の中って景色も見えず、もくもくと登るだけなので、テンションなかなか上がらない。
定期的に目標があると、頑張れますね。

 

 

さっき休んだばっかなので、四合目はスルーします。

 

 

08:34
大滝頭を通過。
右に行けば、馬ノ背ヒュッテ、仙丈小屋経由で山頂です。
俺らは、登りは真っ直ぐ小仙丈から山頂へ向かいます。
下山時は右方面から下りて来る予定です。

 

 

樹林の中をまだまだ登ります。
早く森林限界超えたいです。

 

 

やがて森林限界が近づき、樹林が薄くなってきました。
後を振り返ると、力こぶがムキっとたくましい甲斐駒ヶ岳が迎えてくれました。
皆さん大歓声です。(^o^)

甲斐駒はこっちから眺めるのが一番かっこいいですね。
南アで一番好きな山です。
2007年まだ山をやり始めの頃に登って、欲張って摩利支天も登り、帰りのバスに乗り遅れることとなった思い出深い山です。(^_^;)

 

 

ようやく森林限界を抜けました。
素晴らしい眺望が広がります。
これからずーっとこの景色を眺めながらです。(^o^)
南アは森林限界高すぎ。北アより2〜300mは高いでしょうか。

 

 

甲斐駒望遠。
真っ白な花崗岩が美しい、三角形の山頂部。
右にはたくましい力こぶの摩利支天。
男性的です。
ちなみに今登っている仙丈ヶ岳は、甲斐駒に対して女性的と言われてます。

 

 

北アルプス望遠。
どこから見ても槍穂稜線は目立ちますね。
今月末、いよいよあの稜線歩く予定です。(^o^)

 

 

まずは正面に見える小仙丈ヶ岳へ登ります。
真っ青な空に吸い込まれそうです。

 

 

大分登ってきました。
振り返ればいつも甲斐駒。
左奥に八ヶ岳の全景も見えてきましたね。

 

 

おっと、甲斐駒に見とれて忘れてました。
東には1位、2位が並んでました。
富士山と、その右に北岳です。
ナナカマドの実も赤く色づき、秋の気配です。

 

 

西には伊那市街と、中央アルプス、そして遥か遠く乗鞍岳も見えてます。

 

 

09:43
小仙丈ヶ岳(2855m)に到着。

ここでようやく仙丈ヶ岳が見えました。
おー、もうちょいだ。
皆さんの飯の匂いにそそられ、俺らもランチにします。(^o^)

 

 

富士山、北岳、おにぎり!!

 

 

おにぎりかじりながら、贅沢な眺めです。
山のおにぎりは何故にこうも美味いんだ。

2007年秋に登った北岳を、双眼鏡でのぞきます。
小太郎尾根から肩ノ小屋、山頂までの稜線、そして間ノ岳までの稜線。
しんどかったこと、寒かったこと、超ご機嫌だったこと、一気に記憶がよみがえりますね。

 

 

10:05
小仙丈ヶ岳を後にします。
お椀の形をした小仙丈沢カールがきれいに見えてます。

 

 

一旦岩場を下ります。

 

 

仙丈小屋へのトラバース分岐を通過します。

 

 

山頂手前の稜線に出ると、北西側の藪沢カールが大きく広がりました。
カールの下には仙丈小屋、遥か麓は伊那市街、更に奥に乗鞍、北アルプスまで見渡せます。
ウラシマツツジの紅葉がきれいです。

 

 

足下にもウラシマツツジ。
ナナカマドの実と共に、いち早く秋の気配を感じさせてくれます。

 

 

稜線の先に仙丈ヶ岳山頂が見えてきました。
人であふれかえってます。

 

 

11:00
仙丈ヶ岳山頂(3033m)に到着。
今年初の3000m超えです。
日本で17番目に高い山ですね。

 

 

小仙丈ヶ岳もそうでしたが、立派な看板です。
山頂は人が多くて落ち着かないし、山でタバコの匂いは勘弁なので、少し離れたところにザックを下ろして大休憩。
逆算して、12時に下山開始すれば余裕で間に合う。
あと1時間眺望を楽しめます。

 

 

次から次へ登ってきます。
やっぱ甲斐駒かっこいいっす。

 

 

左に第2位の北岳(3193m)、右に4位の間ノ岳(3189m)です。
あの稜線は最高に気持ちよかったっす。
ずーっと3000mの稜線です。

 

 

北岳望遠。
水色屋根の肩ノ小屋、登山道を歩く人、山頂の人も確認できました。
今思えば、山やり始めた年(2007年)に、よくあそこ登ったな〜。

 

 

12:10
仙丈ヶ岳山頂を出発。
のんびり1時間以上、眺望を楽しめました。(^^);
登りと異なるルートで、仙丈小屋、馬ノ背経由で下山します。

 

 

藪沢カールを下ります。
さすがに昼を回ると、周辺の山も雲で隠されてきました。
甲斐駒も雲の中です。

 

 

小屋手前から藪沢カールを振り返ります。
氷河が削ってお椀の形になったそうな。
涸沢カールも同じですね。

 

 

12:20
仙丈小屋に到着。
二階建ての立派できれいな小屋です。
テン場があれば最高ですが、仙丈、甲斐駒周辺での幕営地は北沢峠に唯一あるだけです。

 

 

水を補給します。
出っ放しで水量豊富。雪解けで超冷たいです。

12:35
仙丈小屋を後にします。

 

 

ひたすら下ります。
ザックが超軽いので、ちょっ早です。
ザックの重さは登りはもちろんですが、下りの方が足の負担少なく、振られることもないので、軽さの恩恵を受けられますね。

 

 

何だこれは?
恐らく鹿避けネットでしょう。
仙丈は高山植物の宝庫ですが、ここ近年鹿が増えすぎて山頂近くまで上がってくるようになり、高山植物を食べるようになり、急速に減っている、と先日テレビで見ました。
どこもかしこも鹿害は大きな問題ですね。
せっかくの自然。正直こんなネットの中、歩きたくないですね。

 

 

12:58
馬ノ背ヒュッテ通過。
こちらもきれいなウッディな小屋です。
でも森の中なので眺望は利きませんね。

 

 

13:06
大平山荘分岐通過。
皆さん渓流沿いで休憩されてます。
俺らはそのままスルーし、五合目(大滝頭)方面に向かいます。

 

 

大滝頭までの道は、いくつもの沢をトラバースして行きます。
顔を洗い、リフレッシュ!!(^^); ヒェ〜。

 

 

大きな沢には上流に滝も見えました。

13:35
大滝頭で登りで使ったルートと合流しました。
ぐるっと周遊してきました。
下りも途中にある合目標識がいい目印になりました。

 

 

14:33
北沢峠に下山。
予定より1時間早く下りてきました。
16時のバスまでは1時間半。さてどうしよう・・・と考えましたが、案内のおじさんに聞くと、「今日は15時の臨時出るよ」とのこと。
ラッキー。
15分程待つだけでバスに乗れました。

15:42
仙流荘駐車場に到着。
臨時便のおかげで予定より1時間も早く戻ってこれました。


帰りは高遠の「さくらの湯」で汗を流しました。
超アルカリですべすべです。

さて帰りですが、中央道の渋滞情報を見ると合計15Km。
俺らがさしかかる2時間後には、更に渋滞が伸びること必至。
渋滞回避の為、どっか安宿泊まって、明日の午前中帰ろう。
最近の俺らのパターンです。(^_^;)
ラブホでもいいんですが、土曜のSTAY扱いは大抵22時から。
それ以前に入るとREST分余計にかかるし。
ちょうど湯上り休憩中、南信州の観光雑誌を見てるとチサンイン諏訪インターの広告が。
2名で¥7,500。やっすー。(^^);;;
更に、雑誌を見たと言えば¥500引き。
早速電話で予約しました。

翌朝は9時過ぎに諏訪I.C.に乗り、まったく渋滞なく横浜自宅には正午前に到着。
1日得した気分です。
夕方再チェックしたら、トータル50Km近く混んでましたね。
毎週末土日の中央道上りはホント使えないです。
早く三車線化するか、高速代倍にしてでもいいから交通量を減らすかしてもらいたい。

 

<本日のデータ>
・累積標高差(+):1150m
・累積標高差(−):1150m
・歩行距離:9.2Km
・歩行時間:5時間35分(休憩約1時間含む)

 ’11.9.15 記



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