やはり山小屋は、周りの人の朝って言うか、深夜の出発準備で起こされる。
まだ2時だぞ!!(-_-;)
結局、それ以降ほとんど眠れず。
5時に出発準備し、朝焼けを見るために外へ。
既に大勢の人が、日の出を待っている。
周りはうっすら白くなり、一面の雲海が広がる。うわ〜、これはすごい。頭上から東地平線に向かって、深い紺からオレンジへと、見たことない美しいグラデーションが広がる。
雲海に浮かぶ富士、そして明けの明星と月。
こんなの見れるなんて運がいい。(^o^)
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雲海に富士と月
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目覚めるオベリスク
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ご来光
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そしていよいよ日の出。太陽が頭を出した瞬間、光の線が放射状に広がった。
神々しいまでのこの景色。
あ〜、ナンマイダ〜。いや、違う。今日も一日無事にお願いします、と心の中で祈る。(^_^;) |
徐々に富士も照らされ、雲海と朝日のやさしいオレンジが、なんとも表現しようのないコントラストになっている。 |
照らされる富士
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賑わう小屋前
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しかし寒い。風が強く、体感気温ははるかマイナス。(>_<)
完全防寒で、朝6時山頂に向け小屋をスタート。
険しい岩山を登り、あっと言う間に小屋ははるか眼下に。
山頂からは何人も下りてくる。ってことは、山頂で御来光を見たってことか。
激寒の中、真っ暗な岩山を登ったのね。俺には無理だ。
小屋から約50分で、日本第二位3193mの北岳の頂に到着。(^o^)
周りの山々全てを見下ろし、素晴らしいパノラマが広がる。 |
肩の小屋は遙か眼下
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日本第二位の高峰北岳山頂
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富士遠望
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間違いなく、この瞬間は俺らより高いとこにいる人は富士山登っている人だけ。
山頂は意外と広く、20人ほど居たが、全く狭さを感じない。
ようやく風も止み、早速コンロで湯を沸かし、頂でのあったかコーヒーを。うんめ〜!最高〜。(^o^)
小屋に用意してもらった朝飯弁当を最高の景色をおかずに喰らう。贅沢この上なしです。はい。(^_^) |
時間は8時前。太陽も高くなり、大分温かくなってきた。
ちょっと長居しすぎたな。さて、そろそろ下りねば。
下るのは登ってきたルートとは反対の南側ルートへ。これから、北岳山荘脇を通り、中白根山を通過し、日本第四位の間ノ岳(3189m)までの縦走だ。(^o^)
山頂からの下りはゴツゴツした岩の急斜面が続く。すれ違う人はみんな辛そうな顔。これ登りはきついだろな〜。
9時ちょい前に北岳山荘に到着。
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山頂より間ノ岳、更に南アルプスの峰々
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間ノ岳に続く縦走路。途中赤い屋根は北岳山荘
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北岳山荘より来た道を振り返る
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間ノ岳行って、またここに戻ってくるので、俺のザックをここに置き、荷物は最小限にし相方のザックを持って行くことにした。
往復約3時間半。たっぷり水を補給し、9時過ぎに山荘をスタート。
メジャーな北岳とは違い、ここまで来る人は少ないようで、登山道も譲り合い渋滞することなく、スイスイ進める。
左手に富士、右手に中央アルプスを見ながら、快適な縦走路が続く。(^o^) |
南から見た北岳。美しい山容
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これまで、縦走路ってものはせいぜい立山の雄山から大汝までの微々たるもの。
本格的なのは今回が始めてなので、天気と景色も手伝い、アドレナリン出まくり。(^^ゞ
相方のザックを背負ってたんだけど、途中肩が食い込む感じで激痛になり、やたら疲れるように。(+_+)
相方にお願いしましたわ。
やっぱ体に合ったザックの重要さを感じたね。 |
予定通り10時半に間ノ岳に到着。
ここから南側は静岡へと続く南アルプス。
農鳥、塩見、悪沢、赤石と、初めて見る山ばかり。
いつかはずーっと縦走してみたい。
山頂には7、8人ほどで、とても静か。
帰りの水と食料を減らすべく、ちょっと早いけど昼ごはんに。(^o^) |
日本第四位の高峰間ノ岳山頂
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早速湯を沸かし、ラーメンをゆでる。3000mで喰らうサッポロ一番しょうゆ味は最高だわ。
山にはカップ麺より袋麺だな。ゴミがかさばらないのでグー!
さてそろそろ引き返すか。
広河原からの17時の最終バスに間に合うためには、北岳山荘に12時半までに戻らねば。 |
山頂でのラーメンは最高!!
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右手前は北岳、真ん中奧は甲斐駒、左に仙丈ヶ岳
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足下は真っ逆さまの崖
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11時に間ノ岳を後にし、来た道を引き返す。
帰りは少し下りになるので、予定より早く、12時ちょい過ぎに北岳山荘に到着。
トイレを借りたのだが、ここのトイレすごい。何と、山小屋にして水洗トイレ。噂には聞いてたけど、びっくり。
置いていった俺のザックを回収し、水を補給し、12時半に北岳山荘を出発。16時に広河原着予定。
3000mの尾根ともこれでお別れだ。(T_T) |
八本歯のコルまで来ると、バットレスがすぐそこに見える。
岩壁の方から声がするので、よーく見ると、アリのように小さい人が岩にしがみついてるのが見える。
ひょえ〜。600mのロッククライミングっすか〜。俺には一生できません。
八本歯を過ぎると、遥か眼下に目指す広河原が見える。羽があれば。。。(^^ゞ
ここから大樺沢をひたすら下る。
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所々に架かる木道
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向かいの山は鳳凰三山。その麓に向かう広河原
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米粒大のロッククライマー
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秋深まる岩壁バットレス
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二俣には予定より30分遅れの15時過ぎに到着。何故かマップの所要タイムよりかなり遅いぞ。17時までに間に合うのか?
ここからは1時間半とのことだが。。。
最後の気合いを入れ、さらに下る。
足への負担は相当。これまでのどの山より一番きつかったよ。(+_+)
何とか、16時40分にバス停に到着。
もう足棒で、プルプルしてるよ。タフな相方もかなりへばってたね。
そして、後味の悪い結末へと。。。
何がって、山交(山梨交通)がっ!(-_-;) |
バスのチケットを買い、待ってると、係員のオッサンが「は〜い、乗って下さい。」 と指差す先にはたった1台だけ。
はぁ?今日は3連休中日だぞ。こんだけ客おるのにどない乗れっちゅうねん!!
ぎゅうぎゅうで、もうこれ以上乗れる隙間ない状態で、外には俺ら入れてまだ20人以上の人が。
物理的に無理なのに、相変わらずオッサン「乗ってください!」を繰り返すだけ。しかも、ガムクチャクチャしながら、ポケットに手突っ込んだまま。
カチーン。当然キレるわな。
「どない乗るねん!ドアホ!チケット売るってことは、人数把握してるんやろが。」と俺がキレると、それをはるか上回る頼もしいオジサン登場。
「もう1台呼べ。責任者出せ!山交の社長と知り合いやぞ。」
おー強い。俺らのヒーロー登場だー。(^o^)
ようやっと観念したのか、タクシー呼びます。とのこと。
結局、日が落ちて冷え込む中1時間も待ったよ。
しかも、タクシーの運転の荒いこと。
そのガムオヤジも何故か一緒に乗ってきて、頭のきっついポマード臭プンプンさせるから、また帰りも顔面蒼白になって酔ってしまいましたわ。(+_+)
隣見ると相方も顔色が悪い。やはり酔ったらしく、窓を開けてくれたので、臭は消え去り、大分楽になったよ。
行き帰りでこんなにしんどい目に合うなんて。。。もうしばらく南アルプスはいいや。
登山客をないがしろにしすぎやっちゅうねん。(-_-;) |