’10・初秋 東北の秀峰・鳥海山登山

〜 鉾立登山口 − 御浜小屋 − 千蛇谷 − 鳥海山頂(新山)−
外輪山コース 御浜小屋 − 鉾立登山口

'10/09/24



 当初この連休は、2泊3日で飯豊山縦走の予定だった。
東北の山になかなか行く機会がなく、飯豊ならなおさら行きたい!と言うことで、関西から妻の友達Aちゃんも参加。
数日前から週間予報とずーっとにらめっこ。(^_^)
予報では、初日はほぼ100%雨だが、2日目以降は回復するとのこと。
さて、どうする?催行?中止?

なんちゃって予報士の妻&Aちゃんの超希望的観測によると、晴れ女パワーで前線も早く抜けて、多分現地行けば雨上がってるでしょう! と何ら根拠ない予想で、決行となった。
とりあえず現地まで行くことに。

雨で飯豊山行中止となった場合の代替案も考えなくては。。。

前日22日の夜、新幹線でAちゃん登場。
60Lの超でかいザックで新幹線はかっこいいです。根っからの山女です。(^_^;)


22:40
新横浜駅でピックアップ。
関越道、新潟経由、荒川胎内I.C.へ向け出発。

04:40
飯豊山登山口の飯豊山荘に到着。
いや〜、疲れた〜。(+_+)
いつもより2〜3時間は長い行程ですな。
外は予報通り、しとしとと、時折激しく雨が降り続く。
6時まで仮眠。

おい。晴れ女はどこやねん!?
おかしいな〜、止むと思ってた〜。ってか!?
超楽観やの〜。

さて、強行すべきか中止すべきか。。。判断せねば。
俺は元々初日の雨は覚悟していたので行くつもりでいた。
でも、どちらかと言うと、せっかくの飯豊。改めて晴れた日に雄大な景色を拝みたい、と言う気持ちの方が大きかった。
希望的観測が外れて大凹みの妻とAちゃんの意見を聞くと、Aちゃん、止めませんか?との意見。
ってことで、ここは無理せず今回の飯豊山は中止と決定!


代替案をば。
とりあえず北上して、出羽三山の一つ月山でも行ってみるか。
8合目まで車で行けるので、1〜2時間歩けば余裕で山頂まで行ける。
南下している前線。ここより北なので既に前線通過してる?しかもここより標高も低く、ひょっとすると!?(^o^)
こう言う時って、何故か希望的観測になってしまうのよね〜。
ってことで、月山に向かった。

麓の羽黒山に着いても雨は相変わらず。(T_T)
月山の方向見ても、重い雲がかかり、山頂は何処状態。
時間を稼ぐため、羽黒山へ参拝。

参拝後、とりあえず8合目まで行ってみるも、雨でガスガス。しかも超寒〜。(+_+)
当然諦め下山。
明日は天気が回復するとのことで、よし鳥海山に行こう!
早速宿を予約。
朝の行動早くできるように、鳥海山麓4合目にある国民宿舎大平山荘を予約。

こう言う代替案を想定して、100名山地図帳は持参済み。
夜はみんなでコースの検討しました。


カシミール3Dで今回のコースを記します。

登りは鉾立登山口(象潟口)から。
鳥海湖脇を抜けて、行きは千蛇谷から山頂の新山へ。帰りは外輪山コースから下りて来よう。

(参考)yahoo地図(鳥海山周辺)
※山やる人にはgoogleマップより、yahooマップの方が等高線があって、イメージし易いんです。(^_^;)

 

高低差は約1200m弱。
歩行距離15.5Km。

急なところはほとんどないが、なだらかな斜面が延々続き、歩行距離は16Km近くと結構長いな〜。
海からすくっと立つ独立峰。海を見ながらの登山って不思議。
どんな景色を見せてくれるのだろう。(^o^)

 

 

08:05
鉾立登山口出発。

ホントは7時までには出発しよう考えていたが、往復約8時間の行程。今の俺らには余裕でしょう、ってことで宿でゆっくり7時からの朝食を済まし、8時出発となった。(^_^;)
宿に泊まってた年配の方々は朝飯を弁当にしてもらって、7時までには皆さん出発されてました。

 

 

ここ数日の冷え込みで、木々の葉は色づき始めてました。
紅葉の中を進みます。

 

 

振り返ると鉾立駐車場の向こうに日本海が広がります。
海を見ながらの登山、今まで経験ありません。(^o^)

 

 

足元には秋の花リンドウが咲き誇ってます。

 

 

東北はすぐに森林限界。見晴らしよくなりました。
綺麗に整備された石畳の登山道が続きます。

 

 

草紅葉を進みます。

 

 

09:33
御浜小屋到着。
登山口からここ御浜まで、ずーっとこのような綺麗な石畳の道でした。
いや〜、よく整備されてます。ご苦労様です。
初心者スニーカーでもここまでなら軽く来れます。

 

 

出発した駐車場はあんなに小さく。
象潟の海岸線と、黄金色の田んぼが美しい。

 

 

御浜小屋を過ぎると、目の前に鳥海湖が飛び込んできた。
うっひょ〜。\(^o^)/
かつての火口湖です。

 

 

山頂はガスで見えない。残念。(T_T)
草紅葉が見事。

 

 

草紅葉もいいが、残雪と花の時期がやはりベストかな〜。

 

 

御浜小屋でトイレ休憩。

09:50
山頂に向け出発。

 

 

何か白い花が咲いてるぞ〜。
よく見ると、まさかのハクサンイチゲ。(*^_^*)
夏を代表する花がなぜこんな時期に?
この寒さの中よく咲いてるよ。ちょっと得した気分。(^o^)

 

 

火山湖って言うのがよくわかるね。
周りが外輪山。中央のモッコリが中央火口丘(溶岩ドーム)かな。

 

 

おっ、ガスが薄くなってきた。
やったー!山頂も見えてきたぞ!!(^o^)

 

 

御田ヶ原への下り。
それにしてもこの石段、よく組まれている。超歩きやすい。
大変だっただろう。

 

 

10:15
御田ヶ原通過。

ガスはすっかり消え、山頂がはっきり見えるように。
右が外輪山で、左が山頂の新山ね。
目標が見えると俄然ヤル気がアップ↑↑↑だね。\(^o^)/

 

 

なだらかな笹原の向こうに庄内平野と日本海。

 

 

いよいよ本格的な山道が始まりました。
山女は早いです。
写真ばっか撮ってると、置いてかれちゃいます。(^_^;)

 

 

10:33
七五三掛通過。
山頂、かなり近づきました。

 

 

目の前の岩に小さな野鳥。
近づいてもなかなか逃げない。

帰って調べてみました。
カヤクグリかな?

 

 

七五三掛で、カルデラ内ルート(千蛇谷)と、外輪山ルートの2つに分かれる。
俺らは行きはカルデラ内ルート を選択。
帰りは外輪山ルートで下山することに。
まずはカルデラ内の千蛇谷まで下ります。

 

 

千蛇谷に下りて来ました。
もう9月ともなれば、雪渓はわずかしか残ってません。
右の壁が外輪山、左の岩峰が山頂の新山です。

 

 

千蛇谷を越え、ごつごつした岩が転がる急登を進みます。
前を行く年配の集団を発見。
同じ宿を6時過ぎに出発したグループの方々でした。
追いついてしまったようです。(^_^;)

 

 

振り返ると登って来たルートが一望です。
千蛇谷と、その向こうに草紅葉広がる中に建つ御浜小屋、更に日本海まで望めます。

 

 

山頂はもうすぐです。
あの大岩を超えれば小屋です。

 

 

11:58
頂上小屋に到着。
ちょうど小屋閉めなのか、ヘリで荷物を下ろす作業にスタッフの皆さん忙しそうです。

 

 

小屋は雪と風避けの為、堅固な石組みの壁で守られている。
小屋の向こうに見えてるのが山頂(新山)です。
溶岩ドームが崩落したゴロゴロした岩の山。
楽しそうだ。(^o^)

まずはお昼休憩。

 

 

やがてヘリが荷物を回収に飛んできました。
すごい風です。
こんな近くでヘリを見る機会があまりないので、大興奮してしまいました。(^_^;)

 

 

麓までひとっ飛び。
乗っけて〜。

 

 

小屋のすぐ裏が大物忌神社です。
神社に参拝です。
が、本殿は既に冬山準備で、木で囲われてました。(T_T)

 

 

12:58
小屋を後にし、山頂へ向かう。
矢印が指し示す通り、岩をクリアしていく。

 

 

振り返ると外輪山コースを歩く登山者が多数見えます。
向こうには庄内平野と最上川。
眺め良さそうなルートだ。
帰りにあそこ歩きます。

 

 

岩山、超楽しいです。♪
山女2名もすったか登ってきます。
遙か、庄内平野の向こう、月山も見えてます。
昨日8合目まで行くも、雨とガスで引き返したところです。(T_T)

 

 

何だこの山頂の岩群は。
平になり山頂かと思ったら、まだまだ岩が続きます。
山頂は先に見えてますね。

 

 

まるで岩のジャングルです。
登ったかと思うと今度は下りですか〜。
溶岩ドームが裂けた間を抜けます。
こんな奇妙な岩山は今まで経験ないですね〜。

 

 

狭っ!俺通れるのか!?(^_^;)

 

 

何とか通過。
ふと岩陰を見ると、何本もの氷柱が。
やはり氷点下まで下がったのね。
寒いはずだわ。(+_+)

 

 

更に岩ジャングルを進みます。
今は崩落してしまっているが、この山頂部自体が吹き出してきた溶岩ドームで、今そこを歩いている。
自然のパワーに圧倒されますね。

 

 

13:20
鳥海山頂(2236m)到着。
山頂は狭く、畳2、3畳ほど。
4、5人も乗ればいっぱいいっぱい。
タイミング良く、俺ら3人だけでした。(^o^)

 

 

山頂から北を望む。
象潟の町と日本海、海岸線の先には男鹿半島まで。

 

 

南は庄内平野の酒田市街地と最上川。
さすが米所。金色の田んぼが一面に広がります。

 

 

13:33
予定より1時間近く遅れていたので、山頂は10分ほどでさっさと撤退。

 

 

激しい岩場を慎重に下ります。

 

 

14:00
山頂から対岸の外輪山の尾根に登ってきました。
山頂を振り返る。

 

 

外輪山からは遮るものなく、麓の庄内平野と日本海が見えます。
左の高い山は月山。

 

 

エビの尻尾になってますね。
昨日は風も強かったみたいです。

 

 

山頂小屋と山頂ドーム(新山)。

 

 

素晴らしい展望で、下山もルンルン♪

 

 

外輪山から、登りで使った千蛇谷を見下ろします。

 

 

いや〜、これはすごい眺め。
山頂の溶岩ドームが崩れてきたのがよく分かります。
崩れた上に小屋が建ってるのね。

 

 

滝ノ小屋登山口方面も素晴らしい眺めです。

 

 

鳥海湖が見えてきました。
なだらかで雄大な眺めが続きます。

 

 

雲が濃くなってきました。
雨は心配ないですが、景色を隠さないで〜。

 

 

カメラが止まりません。
この雄大さ、行けなかった飯豊並み!?
待って〜。置いてかないで〜。(^_^;)

15:05
七五三掛通過。

 

 

15:30
御田ヶ原に戻ってきました。
さぁ、あれを登り返します。

 

 

やはり端っこの安定した場所を歩くのね。(^_^;)
時間が遅くなり、俺らが最後か?と思ってたが、すぐ前に一人発見。
追いつきました。

 

 

鳥海山を振り返ります。
登ってくると、ルートがよく分かりますね。

 

 

鳥海湖を望む。

15:50
御浜小屋まで戻ってきました。

 

 

夕陽の斜陽に海が輝きます。
登山でこの景色を見れるとは。やっぱ何だか違和感ありますね〜。(^_^;)

 

 

17:13
鉾立駐車場に到着。
何とか太陽が出ている時間に戻ってきました。

 

 

17:37
鳥海ブルーラインから下り途中、駐車スペースに車を止め、夕陽のショータイム開演。
直接海に落ちて行きます。
右の島は飛島。

 

 

やばいです。荘厳すぎます。
3人ともイッちゃってます。
さすが日本夕陽100選の一つ、象潟です!

 

今夜の宿は、じゃなくて幕営地は麓の遊佐にある「西浜キャンプ場」です。
飯豊が中止になってしまったので、せっかくもってきたテント、どうしても張りたい!とAちゃんのリクエストに応え、下山途中で周辺キャンプ場を検索し、予約しました。

17:50
西浜キャンプ場到着。
管理人さん、帰宅時間の様でしたが俺らの到着を待っててくれました。すんません。<(_ _)>
¥600/人でした。
海が近いこともあり、松林の中の砂場のテン場。簡単にペグダウンできます。(^_^)
キャンプ場併設の温泉施設「あぽん西浜」で汗も流せました。
やっぱ快適な麓のテン場です。

 

 ’10.10.01記



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