’08・夏 北アルプス・白馬岳登山
杓子岳北斜面の天狗菱から時折カラカラと言う岩の転がる乾いた音。落石だ。 それを教える笛の音と、ラークっ!の声にちょっとビビりながら登る。 白馬尻から登ること約2時間。10時半に大雪渓を抜けた。 後ろを振り返ると、まだまだ数珠繋ぎ。アリの行列だね。 ここから山頂までは急登の連続。 標高2000mを超えたのに何だこの暑さは。(*_*) 雪渓の時の涼しさとのギャップが余計に苦しく感じられる。
11時を回り、大休憩のついでに昼飯に。 メンチカツ弁当を食ったんだけど、油っこい上に食い過ぎで、気持ち悪くなり、この後一気にペースダウン。(@_@) 登るに連れ、フウロ、キンバイ、ハクサンイチゲなど高山植物も増え、一面お花畑のところも。 案の定俺らは先に進まない。(^_^;) 徐々に気持ち悪さも治まり、ペースアップ。 山の頂きはさらに近く、空はさらに青く、高度が上がったことを実感。(^o^) ようやく山頂近くの村営小屋が見えてきた。
夕食後外に行くと、雲が薄くなり、白馬岳から南に続く後立山連峰もうっすらと見えてきた。 早速、登山靴に履き替え山頂へ。 白馬岳は西側は緩やかな斜面だが、東側は一気に切れ落ち、断崖絶壁。 その東側沿いで、見事なブロッケンが現れたよ。(^o^) 去年の北岳でも見たが、それよりはっきりと。 条件整わないと、遭遇出来ないらしいが、俺らは運がいいのか?(^_^)
ブロッケンを右に見ながら歩くこと10分。 白馬岳山頂(2932m)に到着。 徐々に雲が切れ、360度の大パノラマが広がる。 北にはうっすらと日本海、西には劔岳がシャキーンとそびえる立山連峰、南には遥か彼方に槍、穂高、東には南アルプス、八ヶ岳、その向こうに富士山まで。 足下崖下には、今朝登ってきた大雪渓が見える。
やがて西日に照らされ、雲海上に影白馬が現れた。 きれいな三角形をしている。 これらの眺めがあるから山は止められない。(^o^) 時間は18時半。やがて夕焼け。頭上の羊雲が綺麗に焼ける。
時間は4時。まだ外は薄暗い。 山小屋の朝はやはり回りの騒がしい音で起きてしまう。 まぁ、各自出発時間が違うので仕方ないのだが。 俺らも4時半に御来光を見に外へ。 今日も予報通り快晴だー。(^o^) 一面の雲海が広がる。雲の中に山がぽつぽつ頭を出し、まるで海に浮かぶ島の様。 高妻山の左から太陽が昇り始めた。 んー、地平線に雲が多く、はっきりと太陽顔を出さず。期待した程ではないな〜。(-_-;)
左に杓子の山頂を仰ぎ見ながら、ガレ場を行く。 灰色の世界に、所々にピンクの花。 おっと、これは高山植物の女王コマクサじゃん。 人生で初めて見たよ。(^_^) 見た感じ、何故に女王なのか、そこまでの花なのか?(^_^;)
時間は9時半過ぎ。俺らもガスの中を出発。 さっきまでの景色とは大違い。 こうなれば景色に足を止めることなく、ペースが早い。(^_^;) あっと言う間に、団体に追いついた。 細い山道なかなか前には出れず。 ようやくガイドさん、悟ってくれて、道端に避けてくれた。
ハイペースで大出原まで下りると、一面のお花畑。 チングルマ、イワカガミ、ハクサンイチゲ、リンドウ、フウロ、キンバイ、もうそこは別天地。 俺らは完全に罠に掛り、足止め。(^_^;) 二人とも夢中で撮りまくる。 20分近く居ただろうか。やがて後からワイワイガヤガヤ賑やかな声。 ヤバい。先に進もう。